芦屋市が2011年6月から、芦屋川及びキャナルパークでのバーベキュー禁止条例をスタートさせます。ゴミや騒音、煙や臭いなどが、周辺住民の迷惑になるということからです。違反者は10万円の罰金が課せられるということです(同市の場合)。
昨年から、多摩川や鴨川などの河川敷や公園でのバーベキュー禁止に関して、当協会では沢山の取材を受けています。先日も朝日新聞から、この条例に関しての意見を求められました。
私の答えはいつも同じ。バーベキュー規制条例には大賛成。迷惑している人がいる限り、その場所でのバーベキューは禁止するべきと考えています。行って良い場所とダメな場所を、はっきりと明文化する必要があります。長年、この問題が放置されていたことは、極めて由々しき事態なのです。
ただし、禁止条例だけでバーベキュー問題は解決しません。バーベキューを楽しむことは、市民の権利でもあります。公の場所で快適なバーベキューをするためには、使いやすいグリルや必要数の水場や排水、テーブルにベンチ、トイレ、灰捨て場、正しい知識を持った管理者、などが最低でも必要です。私は、行政は単に法律でバーベキューを禁止するというだけでなく、このような快適で使いやすいバーベキューの環境整備も並行して行うべきだと考えています。
日本には快適にバーベキューが出来る場所が、人口の割にあまりにも少なすぎるのが問題なのです。都市環境にはバーベキュー施設はインフラです。これは、バーベキューがより盛んな欧米や豪州では常識です。日本も現状のバーベキュー後進国から早く離脱し、欧米のようにバーベキュー文化を醸成していく必要があるのです。バーベキューは人と人を繋ぎ、またその行為から物品の販促にもなり産業振興や地域振興にも繋がります。
いよいよ日本にも、本物のバーベキュー革命を起こす時が来たようです。頑張ります!
日本バーベキュー協会会長 下城民夫